土地測量の仕事で

隣接土地所有者に立会いのお願いに行ってみると、そこが空家に
なっていて誰も住んでいない状態、という困ったことになってい
る事例が近年結構多い。

実は昨年も喜多方市の仕事でそういうところがあった。ただ幸運
にもそこは「空家」になってたまたままだ数ヶ月しか経っていな
かった。一か八かでポストに置手紙をしたところ、その家の家主
の法要のため立ち寄ったと言う白河市の親族の方がわざわざ電話
して来てくれ、その後無事図面への押印まで頂くことが出来たの
だった。

最近依頼の有った件もたまたままた喜多方市。こちらはポスト周
りに大量の郵便物その他が放置されたままで、空家になってから
結構経過していて、尚且つ近親の方が滅多に立ち寄っていないで
あろう様子が伺える感じだった。

調査士は探偵では無いのだが、こんな時は仕方なく他方向のお隣
さん等支障の無い範囲で聞き込みの様なことをせざるを得なくな
る。これがなかなかにしんどい仕事になる。

聞き込みの結果、この空家の家主さんを3～4年前とある市内の病
院に見舞いに行ったというご近所さんの話があった。藁にもすが
る思いでこの病院に電話をかけてみることにする。

「全然関係の無い電話なので怒られそう」とか「個人情報保護の
観点から何にも教えられないとか言われるかな」とか、これまた
色んなことを考えた挙句、結構ドキドキしながらかけてみる。

すると、若い女性の方が電話に出てこちらの説明をすぐにご理解
頂き、調べてみるのでこのままお待ち下さいとのこと。結果3分も
待たずに①その方は確かに入院していたこと②現在は退院しこの
病院の関連施設にいるかもしれないこと、があっと言う間に判明。
俺の連絡先と言うことで拡大コピーした名刺等をその電話に出て
くれた方にＦＡＸする。その人の近親者の了解が取れたら俺の方
に連絡を頂けることになった。

「そうは言っても、何日かは掛かるだろうな」と思っていると、
何と3時間後にはもうその近親者の方から電話を頂くことが出来た。
この方もこちらの依頼の趣旨をすぐに理解してくれ、無事後日立会
いその他にご協力頂けることになった。本当に助かった。

但しその方は東京都在住のため本当に後日都合をつけて頂けるとき
にご協力頂くことになる。

さて直接の隣接はこれで何とかなったのだが、今回の場所はまだ市道
の対岸の土地所有者の近親者が不明になっている。こちらの方は別ル
ートで調査の依頼をしてあるのだが・・果たしてどうなることやら・・。