実は一昨日

2014年6月18日 趣味
昨日午後に予定していた境界立会が急遽中止になった。

土地を売買する際には、その土地の周辺地(民間の土地だけでなく道路や水路等
の官地=役所管理の土地を含む)との境界を明確にして境界標識を設置し、関係者
の全員から「境界に異議のない旨」を押印により記録に残した図面を作成することが
一般に行われている。「官民境界確定測量」等と言われ土地家屋調査士の業務の一
つだ。

個人の土地と土地の間にはブロック塀その他様々な構造物があることが多いのだが
いざ「境界はどこ」ということになると案外不明瞭な場合が多々ある。例えばブロック塀
にしても境界がこっち側とか塀の中心とか向こう側とか・・・本当に様々だったりするのだ。

今回はもう既に現状には無くなっている昔はあったらしい「道」等も隣接するため実は
かなり境界が不明瞭、ということで不動産業者さんから依頼を受けていた物件だった。
基本的に昔道路や水路だったりたところは、今現在道路でなくとも水が流れていなくて
も道路であり水路(=官地)のままなのだ。

当然だが確定測量の前にはその関係地権者及び役所担当者等全員に集まって頂き
「境界立会」をする。役所には「立会願い」の申請をし、他の地権者さんには立会のお
願いをしなければならない。この立会いのお願いが案外骨の折れる仕事なのだ。

中には「境界立会」と聞いただけで何か自分に不利益がある様な気持ちになり怒り出す
方なども時たまいたりして・・・いろいろ結構気を使うのよ・・。お願いしに行ったらいつも
留守で何度も通ったり、地権者さんが現在遠方に住んでいる場合等々、この仕事で大
概まず色々苦労するのがここの段階だ。

今回はどうやら契約上の問題と経費の問題での中止なのだそうだが、後々問題に
ならなければ良いのだが・・・。それに俺の方は登記簿その他の調査を既にしている
上に何日もこのために動いているので、実は経費倒れも良いとこ。とは言え以前も
書いた通りこの業界は完了というか成功報酬が普通。何とも仕方がない。

さて、あれ程大変な「立会のお願い」も、キャンセルの連絡は至って簡単。何しろ本人
に言わずとも事情で中止になったと伝えてもらえば済んでしまうのだから・・・。小さい
現場とはいえ結構関係者の人数はいるのだが・・ものの5分で全員への電話連絡が
済んでしまった。何ともあっけない・・。

それにしても俺も調査士になって間も無く22年になるが、役所に出した「立会願い」の
取り下げ書を書いて提出したのは実は今回が初めてのことだ。

今までが恵まれてただけなのかもしれないけどね・・・。

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