武田鉄矢さんが紹介していた「大往生したけりゃ医療とかかわるな(幻冬舎
新書)」という本に興味を持ち昨日市内の書店で購入、あっという間に読ん
でしまった。新書だから元々ページ数はせいぜい200程度。とは言えこうも
一気に読んだ本は最近では空手関係のもの以外には無かったと思う。

ここ最近は興味を持った本はインターネットでとりあえず注文しておいて
届いたら読む、という読書パターンが多かったのだが、何だかこの本は是非
すぐに読んでみたくなり、現場仕事の帰りに書店に寄り買ったのだった。

何で興味を持ったかと言えば、やっぱりそろそろ「自分も年なんだ」って事
を認めなくてはいけないってのが一番の理由。後は息子達が福祉や医療の仕
事に就いているってのも多少はあった。

内容的には病気治療や老化などに関することで何となく「本当はこうなのでは
ないかな・・」等と自分で考えていた事柄がかなりはっきりと肯定されていて
ビックリ!詳細を書くことは控えるが大部分の著者の考え方に同感した。

読みながら4年前にガンで亡くなった父の闘病中の姿なども思い出し、やはり
いろいろと考えさせられる部分もあった。

そして、母方の祖父がリタイヤ後、自宅でいわゆる「孤独死」をしていた事
も思い出した。会津にいる時には刑務官の仕事を退職まで勤め上げ、その後
司法書士と行政書士を会津高田町で開業。そして詳しい事情は分からないが
東京に仕事の拠点を移し、日本行政書士会連合会の役員なども務めた後、仕
事を辞めて茨城のとある場所に小さな家を買い、ひとりひっそりと大好きだ
った川釣りなどをしながらという晩年だった様だ。

祖父が亡くなった時は、母の元に突然近くの警察署からの電話で知らされた
のだった。母が現地に行くと祖父は着衣なしで布団の中で亡くなっていたと
聞いた。それを聞いた時俺は何だか祖父のことがとても可哀そうになってし
まったのだが・・、この本を読んで「じいちゃんは自分でその死に方を選ん
だんだな」と確信した。

何しろ具合が悪くなり誰かに「ヘルプミー」をすることは、身内にでもそれ
以外の人にでもいつでも出来た筈と思えるからだ。それに、着衣を纏ってい
なかったというのも、変死扱いで司法解剖を見越しての事と考えれば丁度
辻褄が合う。ちなみに死因は心筋梗塞だったとの事。

実の父を知らずに育った俺の父も、この祖父の影響が大だった様だが、実は
俺自身も知らず知らず影響を受けていた。祖父の存在が無ければきっと調査
士にはなっていなかっただろう。

著者は現役の医師。内容にはもしかしたら賛否両論あるかもしれないが、興味
のある人には是非一読を勧めたい本だ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

日記内を検索