最近学生時代の

2012年2月16日 趣味
懐メロを聞いていると何度か書いたが、そのせいかこの頃やっぱり時々
昔の事を思い出す。年寄りだけあって思い出話には事欠かなかったりす
るが・・今日は俺が大学拳法部に入った時の話を書こうと思う。個人的
な事だし・・もの好きな人だけ読んでね・・。

警察官の採用試験を2次試験でこけてしまい(落ちる方が少なかったから
かなりショックだった)親の好意で滑り止め的に入学する事になった事も
あってやる気満々では決してなかったのだが、部活は拳法部に入る事に
最初から決め下宿での上級生も含む学生同士の顔合わせの自己紹介の席
でもそう公言していた。するとどうやら事前に拳法部の先輩達にも俺の
事を話した人がいた様で、入学後すぐとある授業の終了時に拳法部の2年
の先輩達に周りを囲まれ・・その足で部室へと向かう事になった。

後で分かった事だがここでは毎年「拳法部」と「応援団」が新入生を
強制的に勧誘(監禁に近い事もするらしい)し入部させるので実は大変
な問題になっていたのだそうだ。何でもそれを苦にせっかく入学したの
に学校自体を辞めてしまう人もかなりいたらしいのだ。

俺はと言えば始めから入部するつもりだったものだから何だか変な感じが
したのだが・・周りを囲んでいるのには実そういう意味があったのだった。
で・・入部後の練習の事等を歩きながらがやたらと質問するものだから・・
先輩達はかなり調子狂ったらしい・・。(後で聞いたのよ・・)

部室は二部屋あったのだが右側の部屋に入る。こっちが「幹部室」で
3、4年生がいるらしい。2年生の先輩達が一人一人丁寧に挨拶して中に
入るのに続いて、俺もマネた挨拶をしながら中へと入る。

そこにはパンチパーマの兄ちゃんが6人に髪の毛が茶と金の2色で前髪が
ナナメの人が1人。背恰好は色々だが服装共々所謂今でいうところの〇ン
キーだ!そしてその周りに田舎から出てきた純朴な青年が初めて間近に
目にするド派手メイクの小柄な女性が3人!夜の街が見事に似合いそう!
女性は皆2年生で2人が部員で後1人はマネージャーなのだそうだ。

「何・・これ・・」俺は心の中で小さくつぶやいた。

正直武道をしている人達には到底見えなかったし、まだ18でド田舎から出て
来たばかりの俺からみても「強さ」は全く感じなかった。それにタバコの煙
で部屋中霧がかかった様になってるのもすごく気になる。とは言え場の雰囲
気的に全く質の違う「怖さ」はやっぱりあった。何しろパンチパーマとナナ
メ前髪達は全員顔を傾けつつこっちを睨んでいたからだ。

入るとすぐ女性以外の2年生は全員隣りの部室に行く様指示が有りその場には
俺1人残された。そして一際顔のコワイ先輩に促されるままに簡単な自己紹介。
出身地「会津高田町」と言うと一人の先輩にすかさず「物凄い田舎から来た
んだな」と早速バカにされた。

次に経験者と言う事で段位を聞かれる。俺は何にも考えずに「2段です。」
と答えると全員の顔が引きつった。全員の顔が一層コワイものになった。
「え~何だよ、俺何かマズイ事言ったか・・」と思っている所へすかさず
背の小さい鼻の下にひげを生やした先輩に「特技か得意技を見せろ!」と
迫られた。これも後で聞いた話なのだが・・この時3・4年生は実は全員初段
だったのだ・・。要らぬ怒りを買ってしまったらしい・・。

さてどうしようかと考えた俺は部室をグルっと見まわす。すると天井近くの
高い位置にある胴防具(剣道の防具の内側にクッションが入った様なもの)
が目に止まったのでそれを指さし「これ蹴ります!」と元気良く言い放った。

その場の全員が「何をバカな・・」という思い切りバカにした感じになった
事は言うまでも無い。普通の家にある掛け時計の高さだもの・・。
でも「俺は将来きっと〇ルース・リーになる」と思いこみ続ける間抜けで
純朴なこの少年、当時も柔軟性にだけは自信が有った。

軽く伸脚をしてからおもむろにそこにある胴を右の中足で蹴った。威力は
ともかく良い音を出して高い回し蹴りは当った。しかし・・蹴りながらも
俺はその場の雰囲気が更に悪化している事を何となく察知した。先輩達が
完全に引いているのが分かったのだ。

咄嗟に俺は笑いを取る事にした。頑張って伸ばし過ぎ足の付け根を痛めた様な
芝居をしてみたのだ。伸るか反るか!何とその場には笑いが起き不思議に和や
かな雰囲気になった。そして、ずっと立っていた俺にまるで〇ステスさんの様
な女子の先輩が椅子を出してくれ座る事が出来た。

その後は話が弾んだ筈なのだが何を話したかは忘れてしまった。そしてその
日のうちに俺のあだ名が決まった(部員全員にあだ名があったと思う)。

「2段」!

今思い返しても・・何とも微妙なあだ名だ。

後に3、4年生の約半数の方々とはすっかり仲良しになり飲みに連れて行って
もらったりお互いの部屋を行き来したりもした。卒業まで一度も昇段試験を
受けられない俺を気の毒がって色々働きかけたり動いたりしてくれた先輩も
いたりしてありがたかった。

しかし、その微妙なあだ名のおかげか同級生や2年生とは一部例外の人を除い
てはその後も余り親しくはなれなかった部分があり残念だった。そういえば
その例外のうちの一人は今年の年賀状で「ねずみの所は本当に大丈夫か?」
って心配してくれてたっけ・・。

学校終わって26年。全然会う機会も無いまま過ぎ去ってるが、先輩達も皆も
どんな風に年取ってるのか・・少しだけ興味のあるところだ。

ちなみに俺以外の同級生は当然「強制勧誘」で入部した者ばかり・・。
確か当初12人位いた。結構個性的な面々ばかり・・。そんな同級生達との事
はまたの機会に書きたいと思う。

突然思い立って昔話を書いたが、別にネタに詰まって・・というのでは無い。
って言うか俺実はここに何書いたらいいか困った事って今まで一度も無いの。
余程時間が無い時以外は何かしら書きたいといつも思ってるし・・。
その分毎回内容も無いと言う点は・・何卒ご容赦下さい。

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